映画応援団「シネマエール東北」 - 東北に映画を届けよう!プロジェクト

上映会レポート

■ 2011年07月02日(土)

宮城県 気仙沼市赤岩児童館

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7月2日(土)宮城県気仙沼市にある赤岩児童館に行ってきました。
児童館は高台にあり、前方奥には気仙沼湾、そして瓦礫が見えました。
その時のことが嘘のように、強い日差しの中に気持ちのいい風がふいていました。
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後ろ姿は、上映を担当されている20世紀アーカイブ仙台の坂本さんです。
背中には"シネマエール東北"のロゴが・・・

児童館には、小学生になる前の小さな子から中学生までたくさんの子が来ていました。
午前中にも催しものをしていたので、一旦お昼ごはんを食べに子どもたちは帰宅。
その間に上映の準備をしました。
児童館は広い一間になっていて、二方向が窓ガラスだったのでそこに児童館にあった暗幕をかけて暗い空間をつくりました。天井には扇風機が2つ。窓は開けて、なるべく風が入るようにしました。
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お昼ごはんをすませた子どもたちが早くもやってきました。
続々と児童館に集まる子どもたちは最終的に65名に!
上映前には、つくりたい子を募って、くるくるアニメやレミーの耳の色塗りをしました。
くるくるアニメにみんなびっくり!「すげー!」「おおお~」と言って、何枚も描いてはくるくるしてくれました。とても簡単なつくりなのになんで動くの?といった様子で子どもたちだけではなく、先生にも参加していただきました。先生は早々に耳を作ってかぶってくれました。
(先生方、乗ってくれてありがとうございました・・・!)
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2枚の紙で簡単にできるくるくるアニメに挑戦中!「おおすげえ!」の声。

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時間になり「始まるよ~」の声でいよいよ上映がスタート。

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動きの多いシーンでは会場にピンと緊張が走り、キスシーンでは男の子も女の子も少しざわざわしたりして・・・上映が始まるまでゲームに夢中だった中学生の男の子たちも真剣に鑑賞していました。
(一緒になって夢中で観てしまい、ちゃんと前からの写真を撮り忘れる大失態。すみません。)

会場内が思いのほか暑くなってしまったため途中休憩をはさみ、
無事上映が終了。

熱中症などで気分が悪くなる子がいなくてホッと安心しました。
これからの季節を考えると、室内での鑑賞は工夫が必要かもしれません。
上映直後に、この映画の説明を少し。CGで作られているけれどはじめは紙とペンを使って描かれることや、オリジナルの絵を見せたりしました。
おもしろかった?どうだった?と聞くと、おもしろかった!という声が。アンケートに観たい映画を書き込む時に「何にしようかな、あれかな、これかな」と真剣に考えている姿に嬉しくなりました。
その後も"工作コーナー"で絵を描いたり、色を塗ったり。
気がつけば、閉館の時間になっていました。

被災地ではさまざまな問題を抱え、辛い毎日を過ごしている方がいる中、外にいる者がこんなことを考えるのはどうなのだろうと思うのですが、街から映画館の灯がなくなってきている今、"みんなで観る"ことの面白さ、映画上映の原点を体感した上映会でした。子どもたちが喜ぶ姿がなによりも嬉しかったです。
映画が大好きな私たちができることは、映画を届けること。
泣いたり笑ったり、勇気や希望や感動をもらった映画を、これからも微力ながら届けるお手伝いができればと思います。
20世紀アーカイブ仙台の坂本さん、松本さん、ありがとうございました。

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最後まで残ってくれてありがとう!
とってもかわいいカラフルなネズミの耳ができました。


川崎市アートセンター 中野香/戸村陽子

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