映画応援団「シネマエール東北」 - 東北に映画を届けよう!プロジェクト

上映会レポート

■ 2013年12月07日(土)

福島県南相馬市鹿島区 寺内塚合仮設住宅集会所  『ALWAYS 三丁目の夕日』

2013年12月7日(土) 13:30-
福島県南相馬市鹿島区 寺内塚合仮設住宅集会所 
『ALWAYS 三丁目の夕日』
参加者:15人

冬の到来を告げる冷たい空気に澄んだ晴天の中、寺内塚合仮設住宅にお邪魔しました。
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集会所で住民の様々なケアを行っているサポートセンターの藤さんによると、寺内塚合仮設住宅は174世帯が生活し、そのうち30世帯が単身者とのこと。小高地区の他、飯館などから集まってきているそうです。家族の人数によって、割り当てられる仮設住宅の部屋数が異なるとのことですが、夫婦子供の三人家族で四畳半二間というお話を聞くと、その窮屈な生活を想像できます。仮設住宅が建ち並ぶ地域を見渡すと、町中からは随分離れたところにあることがわかります。近くに生活用品や食材を購入できる商店などはなく、自家用車を持たないご高齢の方々はどのように生活物資を調達しているのか気になりました。

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その点をお聞きしたところ、そうした方々のために週三回のペースで買物支援バスが量販店と仮設住宅を結んでいるそうです。近隣地域の小児科医院は全て閉業してしまった影響もあり、市立病院に患者の皆さんが集中してしまっている状況で、飽和状態の医療環境にここに暮らす皆さんのご苦労が偲ばれました。
上映会は賑やかでアットホームな雰囲気の中で行なわれました。ご覧になられた方々は笑って泣いて、感情豊かに映画を共有していたようです。上映機材の撤収が終わり、さて次の会場に移動しようと車を走らせると、新たに建てられつつある十数棟にもおよぶ住宅建設現場に出くわしました。
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復興住宅(災害公営住宅)建設地のようです。被災された方々を取り巻く環境も少しずつよい方向に変化してきているのだと思いたい一心で、真新しい梁や建築資材を眺めながら寺内塚合仮設住宅をあとにしました。


2013年12月7日(土) 18:00-
福島県南相馬市鹿島区 友伸グランド仮設住宅集会所 
『ALWAYS 三丁目の夕日』
参加者:18人

 先の寺内塚合仮設から車で五分程度のところに友伸グランド仮設住宅はありました。友伸という精密機器関連の工場の敷地にあるグランドに建設されたため、この名称になったようです。
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サポートセンターの竹花さんと鎌田さんが出迎えてくれました。グランドの敷地面積の関係からか、先の寺内塚合と比べて少し小さく、住居間の歩道なども狭く感じました。それでも130世帯の方々が生活しているとのこと。

子どもたちは10人程度が暮らすのみとの情報に、高齢者の方が多い仮設住宅であると知りました。夕食どきの上映ということもあり、どれくらいの人数の方々に集まっていただけるのか不安でしたが、早い方は上映開始1時間前にはいらしていただき、こちらが恐縮してしまいました。上映中は笑い声などはもちろんですが、ご年配の方が多かったこともあり、子どもの頃を懐かしむ会話が会場のそこかしこから上がっていました。
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クライマックスにはしっかりと泣かせられ、上映後のアンケート記入の際にはハンカチやティッシュを片手に鉛筆を握る皆さんの、その穏やかな表情が印象的な上映会となりました。


シネマエール東北 福島担当 日下部克喜

ー主催ー
シネマエール東北(一般社団法人コミュニティシネマセンター)
認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭
山形県映画センター/フォーラムネットワーク
ー共催ー
東日本映画上映協議会
NPO法人つながっぺ南相馬
ー作品協力ー
東宝株式会社
-支援-
芸術文化振興基金
ジャパン・ソサエティ(ニューヨーク)
ー特別協力ー
公益財団法人ユニジャパン/東京国際映画祭
協同組合俳優連合
ー協力-
福島県興行生活衛生同業者組合
NPO法人ジャパン・フィルム・コミッション

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