映画応援団「シネマエール東北」 - 東北に映画を届けよう!プロジェクト

上映会レポート

■ 2013年11月30日(土)

気仙沼市 赤岩児童館 『おおかみこどもの雨と雪』

2013年11月30日(土)
『おおかみこどもの雨と雪』
気仙沼市 赤岩児童館

11月30日土曜日、13:30から気仙沼市の赤岩児童館で『おおかみこどもの雨と雪』を上映しました。
気仙沼の市街地を見下ろす丘の上にある赤岩児童館にはじめてきたのは、2011年7月のことでした。シネマエール東北の上映活動を始めたばかりのころ、新聞記事でこの活動のことを知った赤岩児童館の先生から「ようやく、避難所ではなくなって児童館としての活動を再開できるのだけれど、映画を上映してもらえませんか」というお電話をいただき、『レミーのおいしいレストラン』をもっていきました。それ以来、気仙沼では、赤岩児童館のほかにも古町児童館や唐桑半島にある鮪立児童館でも上映会を開催させていただいています。
チラシ.JPG
赤岩児童館では2012年につづき、3回目の上映会になります。
さすがに3回目ともなると児童館の先生方も慣れたもので、私たちが到着したときには、すでに会場の準備はかなり整っています。暗幕を下ろして、スクリーンとプロジェクタを準部すれば、後は子どもたちを待つばかりです。今回は、にじいろシネマのお二人がポップコーン製造機をもってお手伝いにきてくださっていて、会場にはキャラメルの匂いが漂い、映画館気分を盛り上げてくれています。

ポップコーン.JPG
12:30をすぎる頃から次々に子どもたちが来場、ポップコーンは大好評です。上映の前には、会場は60人近い子どもたちでいっぱいになりました。
金田先生が「この映画は、2012年の日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞した作品です」と紹介してくださり、期待が高まります。
気仙沼には映画館は無く、一番近い一関市の映画館まで行くのに1時間以上かかるため、子どもたちは大きなスクリーンで映画をみる機会が限られています。今回、去年大ヒットしたばかりの『おおかみこどもの雨と雪』が上映されると聞いて、ずっと楽しみにしてくれていた子どもたちもいたようです。若いお母さんたちも一緒にきてくれました。

会場に集まったこどもたち.JPG
決して、素晴らしい上映環境というわけではありませんが、大きなスクリーンに映し出される『おおかみこどもの雨と雪』の映像は美しく、子どもたちも映画の世界に引き込まれている様子でした。
上映後、子どもたちに映画の感想を書いてもらいました。
感想文.JPG

・さいしょは、ふつうのえいがだと、思ってたのに、とてもふかいえいがで、とてもうれしかったです。(9さい)
・思ったことは、さいしょはかなしいえいがなのかなと思いました。でも、さいごには生きることを話していたのでいいなと思いました。かんじたことは、さいごのほうでかんどうしたことです。(9さい)
・母のくろうがわかりました。(9さい)
・ケンカするところがはく力があった。オオカミと人間どっちに生きるかがへんじが大へんそうだった。(10さい)
・わたしは雨がさいしょは、大かみなんて、いやだと言っていたけどさいしゅうてきには、大かみになると言って、ほんとうはだれよりも、大かみがすきなのかなあと思いました。(9さい)
・私は、おおかみこどもは、初めて見ました。私は、たいへんなところもあったり、楽しいときもあって、お母さんは、すっごくたいへんだということが分かりました。私も母になったら、おおかみこどもを、おもいだして、いい、お母さんになりたいと思いました。おおかみこどもを、書いてくれて、ほんとうにありがとうございました。かんどうしました。見てよかったです(^-^)(11さい)

上映風景.JPG

赤岩児童館からは、甚大な被害を受けた市街地がみえます。日が暮れると真っ暗です。市街地の再生にはまだまだ時間がかかりそうですが、少しずつお店ができて、小さな灯りが灯りはじめてもいます。来年もまた、気仙沼の子どもたちよんでもらえるといいなと思いました。


共催:日本アカデミー賞協会、協力:にじいろシネマ

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