映画応援団「シネマエール東北」 - 東北に映画を届けよう!プロジェクト

上映会レポート

■ 2013年05月12日(日)

南相馬市 寺内第一応急仮設住宅集会所 / 牛越応急仮設住宅第二集会所

2013年5月12日(日) 
福島県南相馬市鹿島区(寺内第一応急仮設住宅集会所)
10:00-映画『釣りバカ日誌8』 参加者31人
13:30-ココロ寄席 参加者25人

福島県南相馬市原町区(牛越応急仮設住宅第二集会所)
10:30-ココロ寄席 参加者20人
14:00-映画『釣りバカ日誌8』参加者14人

昨日に引き続き南相馬市にいます。今日は映画上映と「ココロ寄席」を二つの集会所をお互いに交替するカタチで行いました。

朝霧の残る中、鹿島区の寺内第一応急仮設住宅に向かい、市民活動支援センターの田島さんに鍵を開けていただきました。ここの仮設住宅は70世帯ほどで、震災前から2階建て2世帯公営住宅がいくつか建設されつつあった場所に急遽仮設住宅が建てられたそうです。

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どんよりした天気でどのぐらい集まっていただけるか心配でしたが結果的にはここ寺内第一が一番でした。

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アンケートには「とても愉快な映画でした」「最高でしたありがとうございます」「久々に笑えました」「良い映画でした。これからも頑張ります」「少しの時間でも楽しむことができました。」「映画は笑いと元気を私たちに与えてくれます」 「憂鬱な気持ちがパッーと明るくなりました」「10年ぶりに映画を観ました。 また待ってます」「しばらくぶりに映画を見せてもらってとても楽しかった」などたくさん感想を書いていただきました。

中には山形県鶴岡市出身の方もおり、山形から来たということで懐かしそうにお声をかけていただきました。

午後は牛越応急仮設住宅へ。ここは大きい370世帯の仮設住宅で道路ひとつ隔ててイオンショッピングモールに隣接し、買い物などに便利な場所で他の仮設住宅と比べかなり立地条件の良い場所でした。

ただ、全体が北ブロックと南ブロックに分かれているので集会所を探すのに迷ってしまいやや時間をロス、到着後バタバタと機材設置に取りかかりました。

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他と違ってここは天井全体が傾斜していているので、スクリーンをかけるのにひと工夫が必要でしたが何とか対応して上映を開始。日曜日の午後ということもあって外出している人が多く、駐車場の車もほとんどありませんでした。

それでもチラシや午前中の寄席に参加していた人がまた来てくれました。

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「今日は忙しいところ私たちのために映画をありがとうございました。一人仮設にいると何の楽しみもありません。笑いがあり楽しい時間を過ごさせていただきありがとうございました」
「我ら避難者のために遠くから来ていただきありがとうございました。この状況でもそれぞれ生活のために仕事を持っている人も多いので、参加者が少なく申し訳なく存じます」「何年ぶりかで映画をみました。大笑いです。仮設の四畳半で暮らしています」などのアンケートが寄せられました。これを読むと仕事で不在だった人も多かったようです。

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これまで移動上映を通じて各地で何度も聞いた話し同様、この地域からも映画館がなくなり、たくさん映画を観ていたシニア世代が映画から遠ざかってしまっていたことがアンケートから浮き彫りになります。

若い世代は映画館のある街に車で行く人もいるようですが、もう一度、映画の好きな人々に大きなスクリーンで映画を体感してほしいと思いました。

また、仮設住宅での暮らしぶりも伺われ胸につまるものがありました。その胸の内は、話し出せば堰を切った水のような大きな言葉の塊となるでしょう。私たちはその一端を知り、聞いたに過ぎませんが、ただ映画を通じて寄り添うことだけは福島のみなさんの心を支えるために続けたいと思います。


シネマエール東北 福島担当 宮沢啓


-主催-
一般社団法人コミュニティシネマセンター
-共催-
東北ココロ寄席(有限会社コンテンツ計画)
東日本映画上映協議会
NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭
山形県映画センター/フォーラムネットワーク
-作品協力-
東映株式会社
-特別協力-
公益財団法人ユニジャパン/東京国際映画祭
-協力-
NPO法人ジャパン・フィルム・コミッション
福島県興行生活衛生同業者組合
南相馬市市民活動サポートセンター
文化なしごと人コンソーシアム
-後援-
南相馬市教育委員会
-支援-
芸術文化振興基金
ジャパン・ソサエティ(ニューヨーク)
-協賛-
株式会社ダイナム

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