映画応援団「シネマエール東北」 - 東北に映画を届けよう!プロジェクト

上映会レポート

■ 2014年09月04日(木)

福島県南相馬市 角川原応急仮設住宅集会所 『夢は牛のお医者さん』

9月に入り、空も風も秋の匂いがしています。

山形からの道中、宮城県山元町で、新坂元駅と周辺地区、山元~相馬間の道路や鉄道の駅の造成工事が慌ただしく行われている様子を目にすることができました。

DSCN4452.jpg

会場となった角川原仮説住宅は南相馬市北部にあります。もとは学校だったそうで、体育館がその名残をとどめていますが、子どものいる家庭は別の場所に家を建てるなどして引っ越し、中学生以下の子どもはほとんどいなくなったそうです。

この日は新潟から時田美昭監督にご来場いただき、福島のテレビ局も取材に訪れました。監督はテレビ新潟の記者で、10年前に起こった新潟県中越地震を最前線で取材した経験があるとのこと。災害にあった人たちが必要としていたのは、周囲からの「がんばって」という言葉ではなく、自分の中から元気が出るようなことだった、と取材をする中で気付いたのだそうです。

DSCN4471.jpg

今回上映した『夢は牛のお医者さん』は、獣医への夢を持ち続け、それを叶える少女を26年にわたって追ったドキュメンタリー映画です。
この作品を被災地で上映し、「元気が出る」きっかけになればと思っていたと話されていました。

上映中は笑いや涙が絶えず、和やかな雰囲気に包まれていました。
会場からは、「夢を持ち続けることの大事さを再認識した」「家族の絆が心に残った」との感想が寄せられました。また、感想とともに「新潟に親戚が避難していて、新潟の方にはたいへんお世話になっている」との感謝の言葉を述べられる方もいらっしゃいました。

DSCN4478.jpg

監督は上映後、劇場公開準備のため、福島市へ向かわれました。
映画に描かれた少女の夢は、皆さんの心にもあたたかな灯を灯したのではないでしょうか。

ご来場いただいた皆さん、監督、積極的に広報して下さった自治会長の谷地さん、どうもありがとうございました。

シネマエール東北 福島担当 黄木優寿

参加者:30名

ー主催ー
一般社団法人コミュニティシネマセンター(シネマエール東北)
角川原応急仮設住宅自治会
ー共催ー
東日本映画上映協議会
NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭
山形県映画センター/フォーラムネットワーク
ー作品協力ー
テレビ新潟放送網
ー特別協力ー
公益財団法人ユニジャパン/東京国際映画祭
ー協力-
福島県興行生活衛生同業者組合
NPO法人ジャパン・フィルム・コミッション
-支援-
芸術文化振興基金
ジャパン・ソサエティ(ニューヨーク)

このページの上部へ